遠い昔、神は怒りやすく無慈悲だった…ロキは神から命ぜられた死の天使。
炎の剣を持ち、硫黄の雨で背徳の町ソドムとゴモラを焼き尽くした。
同じ駐屯地に配置されてからロキとは腐れ縁のバートルビーは、人間に同情する優しい天使だった。
やがてバートルビーはロキを討論で打ち負かし、ロキに「殺人」をやめさせる宣言をさせた。
それが神への反逆であり、天から追放される所以でもあった…―――――。 |
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追放された天使が目指すのは、"経典"の抜け穴から天国に帰ること。
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"見張る天使"バートルビー/ベン・アフレック
ロキと共に地上へ追われたグレゴリ。趣味は、空港での人間観察。別れと出会いは、人間から疑念や裏切りを取り払い、善良な心にさせるとか。「人間は寛容でなくては」と思っている。温厚で思慮深く、優しい性質。でも、天然ボケぎみな相棒を叱り付けたり冷やかしたりするのも好きらしい。
ロキのストッパー兼保護者(?)。
ニュージャージーにある教会で行われる"カトリック・ワォ・キャンペーン"の切り抜きが入った謎の手紙を受け取り、天へ帰れる方法を見つけて有頂天である(冷静沈着な顔をしているが)。
実は(普段、真面目なせいか)、怒るとロキ以上にぶちキレる、かなり危ない人。
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"死の天使"ロキ/マット・デイモン
堕天してからも罪人を殺すのが好きらしい。無邪気で能天気だが、やってることは残虐非道(断罪だからいいのか?)。どんな小さな罪も許さない。
天に戻る旅を始めるに当たって、地上への置き土産に”金の子牛・ムービィ”を作ってムービィ王国なるテーマパークまで運営する大アニメ会社の役員を偶像崇拝の罪から『断罪』する。
どうやら酒好きらしい。殺人ストップ宣言で、神に酔っ払って中指立てたことから怒りを買い、追放される。
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+ こぼればなし +
「悪ガキコンビ」と言われるような年齢じゃないはずの二人なんですがね…マットとベン。でも、劇中はまさに悪ガキっぷりが見事にはまってます。年齢不詳なマットが特に(笑)
30過ぎても仕草が可愛いなんて、罪だなコリャ。
ちなみに、フード付きパーカーにコートと言う出で立ちが天使の衣装(メタちゃんもvv)だが、これはローブ(修道士とか)をイメージして用意されたらしい。
ロキとバートのTシャツが、途中で色が変わるのは、彼らの性質が変わったことを意味するそう。それを意識して映画を見ると、納得だね(笑)

ベサニー/リンダ・フォレンティーノ |
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遠い遠い遠い…………キリストの末裔。「ちょっぴし黒人?」(ジェイ談)
中絶反対デモ隊に毎日追いかけられてる"中絶クリニック"の医師。それでもカトリック教徒。過去に離婚しており、それから神への信仰を失っている。
「神は過ちを決して起こさない…二人が天に戻れば世界が消滅する」と言うメタトロンによって「選ばれた」救世主。
三人組の性悪な顔付きの少年に襲われている所を、ジェイ&ボブに偶然助けられた。それが縁で、旅仲間となってニュージャージーを目指す。
「質問ばっかする女だな」(ジェイ)と言われても、突然二人の預言者と一緒に世界を救えなんて言われれば当たり前だ。
ちなみにジェイが言うには「この店は例の店で、あんたはオビ=ワン…(続きは下記・ジェイのコメント欄にて)」
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メタトロン/アラン・リックマン |
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炎柱と共に現れる威厳に満ちた声…「我は熾天使メタトロンなり…」
偉大なる高位天使。お声がステキ。
神の御声は脆弱な人間の身体では耐えられないほどの破壊力を持っているので、ジーザスに「君は神の子だよ」とか、預言者などへ代わりに神の御言葉を伝えた方。
倦怠感丸出しのやる気のなさが気になるところ。自由奔放な神の行動にお疲れ気味か?
都合が悪いことには小声になり、聞き返すと怒る。
でも、人間に対する慈悲も大いに持っている。
ベサニーたちの良き助言者だろう(勝手に人を殉教の旅に向かわせておいたんだからそれぐらい当たり前?)
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ルーファス/クリス・ロック |
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聖書には載っていない、"13番目の使徒"。
聖書に名前がないのは黒人差別だと納得いかない、殉教者。キリストをJ.C.と呼ぶ。金を貸しているらしい。
ナニがすごいのが御自慢らしいが、素っ裸で空から降ってくるのはどうかと思う。
ベサニー、ジェイ、ボブのでこぼこ旅仲間に途中で加わる。お調子者でノリがいいが、実はとても誠実で優しく、使徒らしく信念を持っている(…と思う)。
趣味は天国から下界の除き見(これで、隠されていたジェイの趣味がばれた…!?)
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セレンディピティ/サルマ・ハエック |
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あらゆる芸術にインスピレーションを与える女神
大ヒットした映画は1本残して全て自分の与えたインスピレーションのおかげだそうだ。「あと一本は違うわ。男の子が出てきてドタバタする………あれは悪魔に魂を売った男のクソ映画よ」と辛らつな批評は地上で成功しなかったストレスからか?
ピ●コとオ●ギに負けない辛口コメント続出。
自分の能力のおかげなのにクレジットに名前が出ないことが我慢ならず、神から肉体と金を貰って力試しに下界へやってきた。
しかし、誰かに与えることは出来ても自分では何も思い浮かばない。しまいにゃ場末のストリッパーをしていた所、ベサニーらと会い、二人の天使を止めるべく協力する。
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アズラエル/ジェイソン・リー |
+ 「"聖なるバーテン"を知らない?なら、俺が作り方を教えてやろう」
バートルビーに"カトリック・ワォ・キャンペーン"の記事を送りつけ、途中で助言なんかもしてバートに「友よ」と感謝され、悪魔のクセにいい奴かと思いきや、実は地獄に嫌気がさして世界破滅を目論む、大騒動を起こした諸悪の根源。
三人の手下を使っていろいろ工作する、インテリ(自称か?)悪魔。
帽子付きで白のスーツなんか着ているオシャレさんだが、芝居がかったセリフ口調や動きがちょっと時代錯誤。自称・天才的な芸術家だから仕方ない。
天を二分する大戦の時、どちらにも汲みしなかったことから神の怒りを買って堕天された天使。芸術を愛するがゆえに…と本人は主張するが、セレンディピティにはにべもなく否定される。「プレスリーも世界大戦で戦ったわ」(プレスリーはアーティストと認めるらしい)
ちなみにエアコン好き。
まさか自分がゴルフクラブ一本であんなことになるとは思わなかったに違いない…
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+ こぼればなし +
ジェイソン・リーはケヴィン監督作品の常連。最初はバートだかロキだか忘れちゃったけど、彼がやる予定だった。たぶんロキだね(ベンはどうやっても出てくれるだろうし)。
そうするとチェイシング・エイミー以来のコンビってことになるが。そう言えば彼らはあの後どうなったんだろう…DOGMAの次の作品(『ジェイ&サイレントボブ・ストライク・バック』だっけ?)でベンはホールデン役で出るそうなので、ちょっとは分かるだろうか…。
今回はわざとらしい演技でとても面白かったゾ。この人、器用な俳優さんだ。
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おなじみ、ジェイ&サイレント・ボブ。今度は…なに!?俺たちが預言者!!
ジェイ/ジェイソン・ミューズ
おしゃべり度&下ネタ度がパワーアップしたかもしれない。
今回、意外な趣味が暴露された(!?)
ボブ/ケビン・スミス(監督)
無口で力持ち。意外に知恵も回る(いや、いつもおいしい所は彼が…)
ジェイが言うには「俺がハン・ソロでこいつがチューイー」。で、ベサニーと入ったお店が「(スターウォーズの)例の店」。
"サイレント"の異名の通り無口だが、ここぞと言う時には格言を残す。
ちなみにジョン・ヒューズのファンで、大泣きするらしい。
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グリック神父/ジョージ・カーリン
「暗くて堅苦しい」カトリックのイメージアップを図り、教会を親しみやすくて人の集まるように"カトリック・ワォ・キャンペーン"なる、ものすごいことを強行する。これが法王の許可をとってのこと…だと言うから、さらに驚きだ。
で、「恐ろしげで痛ましいお姿」のキリスト像を掲げることに心痛み、ポップでキュートな「バディ・キリスト」像を創作させた(オイ)
ムービィ 役員会
某有名大企業が「おれたちのことか!?」と激怒したと言う、"金の子牛・ムービィ"で大もうけしているアニメ会社。実は上層役員は罪人ばかり!?
思うに、一番えらい人をやっている俳優…見たことあると思う方、多いと思う。
この作品、かなり豪華キャストでないか?
クリニックの従業員(?)
ベサニーのクリニックで働く女性。よき理解者…のユダヤ教徒。意外に彼女の言葉には格言あり。ちなみに、この女優さんもちょっとしか出てこない割に、良く映画で見かける(わりと重要な役も多い気が…)方だと。

神様/アラニス・モリセット |
映画にも出演、日本でも富士ロック・フェスティバルなどで来日するアラニスが、今回は「脆弱な肉体の人間では耐えられない」ものすげえ美声を披露。
なかなか笑顔がキュートな神様です。
歌手なのにセリフなしで演技ができるなんて、アラニスったら本当にスゴイ人です。
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ゴルゴタン
キリストが処刑されたことでも有名な処刑場、ゴルゴダの丘で罪人たちの流した汚物が凝り固まって出来た化け物。とりあえず、食事中には思い出したくない。
消臭スプレーに弱いと言う弱点が、ボブによって発見された。
画像は…掲載するのを遠慮します。見たい人はビデオかDVDでどうぞ…。
でも、意外に表情が可愛いだよなあ(笑)