■きめら的感想 前にも増して、かなりアクティブな動きです。それはハリーが2年生に成長したこともあるでしょうけれど、とにかく動く動く。
ダニエルは今回の撮影の為にトレーニングもしたそうで、かなり危ないシーン以外は自分でスタントもこなしたとか。キャラクターだけではなく、役者もあらゆる意味で成長したんですね。
原作の見せ場を注ぎ込んでいるためか、休める所なく3時間。見続けるのは、小さい子にはちょっと大変かな?と思いました。
中だるみは多くの作品で批評される対象になりますが、ある程度のまったり時間というのは必要だと、最近は考えています。長い作品になればなるほど、集中するのが大変ですから…。
今回の『ハリー・ポッター』は、まさに休む時間がない。静かな場面もキーワードが入っていて、気を抜いてると見過ごしてしまう。
子供向けだから、難しいことはないのですが、それでも見過ごしてしまうと悲しいものですから、見ないわけにはいかない。後は最初に書いたように、アクションばかりで見逃せない…まさに休みどころがまったくない状態。笑。
原作の内容的ボリュームが1作目より大きいので仕方ないのかも。かなり削られているシーンもあるし、見せ場も多くて、それは削るわけにいかない。今回は製作するのに大変だったんじゃないかと思います。
ネタバレしない程度に、見せ場について。
印象としては、前作よりCGに力を入れてるように見えました。『賢者の石』では、ちょっとな…ま、子供向けだしな、と思って別段突付こうとも思わなかったのですが(笑)、今回は良かったです。
まさに迫力満点、子供には少し怖いかも…きっと大人でもエキサイトできるのではないでしょうか?
■空飛ぶ車
キャラクターやモンスターに並んで、ハリー・ポッターに欠かせないのはアイテム的存在。なんと言っても、ポンコツな所が愛嬌があってイイ。冒頭のダズリー家からの脱走で登場して空を疾走するシーンも去ることながら、魔法魔術学校に辿り着くまでのアクシデント、そして着陸(?)は見物です。
■クウィッチの試合
前作でもすごかった試合の様子、今度も画面いっぱいに、更にスピードを増して飛び回る!原作で見せ場の一つでもあったシーンです。ぶつかりそうになったり、落ちそうになったり…迫りくるスピード感がとてもイイ。
■秘密の部屋
見せ場も見せ場、真打ち登場ですからね。強いて言えば、一番突っ込み所満載ですが(笑)
→ジェラシック・パークなのかよ!ヘビというよりウツボかと思ったさ(笑)
恐竜っぽいから、インパクトがあって、きっと子供たちは大喜び(あるいは怖い)かもしれないけど…原作のイメージではもっとヘビっぽいような気がする。ドラゴン(聖書に登場するサタンはドラゴンであり大蛇の変化?)に近い映像にしたのだろうか。ヘビらしい方が不気味でいいと思うのだがなあ…笑。後、剣の出現についての説明が不十分っぽい。ヘビ語を話したことでハリーが周囲に異端の目で見られるシーンはちゃんとあったが、そのことや入学の際にスネザリンとグリフィンドールどちらに入寮するか帽子が悩んだことを未だに気にしている所がちょっと短い。それがないと、剣の出現・ダンブルドアの発言が消化不良。(ここまで)
どきどきすることに間違いはないですよ。
キャラクター&俳優について。
子役たちが成長してしまったことに、最初は寂しさを感じたのは事実です。宣伝を見て、ダニエルが少し大人に近付いたのが、残念にさえ思いました。
でも!でも、です。劇中の彼らの、あんなにも成長した姿を見て、正直、嬉しく思いました。
■少し精悍になったダニエルは、少しずつ核心に近付いてきたストーリーに見事にマッチしていて、成長したハリーそのものにさえ見えました。先にも書きましたが、スタントをこなすためにトレーニングした彼は、大人びた表情と少年らしい雰囲気に強さがプラスされて、可愛いからかっこいい少年になりましたね。
■ルパートは、顔を見る限りはそれほど変わっていないように思ってましたが、かなり身長が伸びてます。これは、「赤毛ののっぽ」という原作のロンに近付いたな…と嬉しかったです。笑。
ダニエルとルパートは本当に仲が良いそうで、車のシーンも撮影前に二人で打ち合わせて撮ったそう…前作以上に息がぴったりでした。
■そして、エマ。なんて可愛いんだろう!それが始めて彼女を画面で見たときの印象です。その彼女もちょっとだけ成長。すごく綺麗になってて、でも、三人の中では一番年下らしく、まだまだ可憐な可愛さがあります。それでも雰囲気は一番大人なんですよね(笑)
■今回も小憎らしい…けれど憎めないドラコを演じるトム。『王様と私』でアンナの息子を演じた時の可愛らしさが未だに脳裏に焼き付いているのですが、最近はドラコ役が一般的なイメージでしょうか?クウィッチの試合ではハリーとタメを張るほどの動きを見せてくれて(でも小憎らしい)、なかなかカッコイイではないですか?
他の三人より先にシリーズを降板してしまうのは悲しいですね。
そうそう、子分の二人ですが…今回の作品で、この子役たちがものすごく芸達者の演技上手なことが判明!マジで上手いです!!
■何かと日本のファンから批判が多いロックハート先生…ことケネス。彼自身は、映画もさることながら、シェイクスピア劇の素晴らしい俳優。確かに、ロックハートに向いていたかどうかは私も判断を悩む所です(汗)
『ワイルド・ワイルド・ウエスト』出演といえば、お分かりになられるかと思いますが、私の中ではあの役がとても鮮明に焼き付いていて、どうにも拭いきれてません(笑)
■今回も素敵なアラン!ロックハートを快く思ってない様子や、授業サポートで魔法炸裂(スネイプって本当はすごい人なのだと理解した・笑)に大ウケでした。倒れたドラコを無理やり引っ張り起こしてハリーに立ち向かわせるシーンは、無表情なのに苛立ちが現れてて、イイ。前回より役になれたのか、よりスネイプらしくて素敵でした。
『秘密の部屋』でスネイプは大した役回りではないので、次回以降の活躍(暗躍か?)に期待してます。
■ハリーのライバル(と自分は思っている?)ドラゴの、冷酷な父親ルシウス。あの父あってその子ありと言う、高慢で鼻持ちならないオヤジでした。
が、実は…その役を演じたジェイソンに惚れました(笑)
想像していたよりかっこよすぎる!
■そして、リチャード・ハリス。撮影中にはもう既に体調を崩していたそうで、入院中は別の、良く似た背格好の人がダンブルドアを演じていたとか。次回作ではその方がダンブルドアを演じるらしいです(本当?)。
数々の名作に出演・受賞、作家としても活躍していた彼。伝説的名優だったリチャードを、もう見ることが出来ないと思うと、非常に残念です。しかも、公開を待たずして…。心からご冥福をお祈りいたします。
そうそう、エンドクレジットが流れても途中で帰らないでね!
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